今日は大晦日です。
冬晴れの空を見上げていると、今宵撞かれる除夜の鐘のことが思われます。旧年と新年を分ける除夜の鐘の音に、様々な想いが結ばれてはほどけてゆくような、また、ほどけはせずに、心の中に深く畳み込まれてゆくものもあり、大晦日の夜は、この年が暮れてゆくことを静かに想う時間になります。
今年私は年明けから祈り願うことが途切れることの無い年となりました。
除夜の鐘を聞く時には、遠い所にいった友人にこの一年が暮れることを心の中で伝え、止まることのない時の刻みの中で、これまで互いに話し続けてきた私たちの大切にしてきたもの、ことを、私たちは自分ができるところまで続けていくのよということを、いつもどおりのお喋りを胸に置いて、友人と共に新たな年を迎えられればと思っております。
これから夕暮れになると、辺りも冷え込んできて、いよいよ年の瀬となります。
東山魁夷の「年暮る」の画が浮かばれてまいります。
どうぞ皆様もよい除夜をお過ごしください。
また来年も、何卒よろしくお願い申し上げます。
2024. 12. 31
古裂古美術 蓮
田部浩子