2021.11

  • 金沢展を終えて

     

     

    会場風景

     

     

    会場近く 大手堀の紅葉

     

     

    夜、水面に赤々と映る。

     

     

    黒門で拾い集めた落葉。

     

     

    「裂のほとりⅧ -金沢にて-」

     

    早いもので、開催から一週間が経ちました。
    この一週間、会期終了後の裂の作業を続けながら、会場にお越し下さいました皆様がほんとうに楽しそうに古裂とふれあっていらしたことを何度も思い返しております。素敵なひとときを過ごさせていただきましたこと、とても心に刻まれております。
    趣ある会場での開催をお声掛け下さり、実現させて下さいました竹工芸家の本江和美さんともどもに、あらためて皆様にご挨拶をさせていただきます。ありがとうございました。

     

    写真は会場近くの大手堀の紅葉です。夜にはライトが灯されて、その姿が水面に赤々と映しだされておりました。滞在中毎晩この道を通りましたが、静寂の中、肉眼で見るこの景色はぞっとするほど美しく、幽玄という言葉が立ちのぼる思いでした。美しすぎて見ているうちにこわくなってくるという感覚を数年ぶりに体感いたしました。

     

    落ち葉は黒門のところで拾い集めたものです。雪竹庵で本江さんが丁寧に点てて下さったお茶を頂きながら、この彩りを並べて秋の午後を愉しみました。
    金沢にて過ごした数日間を今も思い、その時間を辿っております。
    間もなく師走がやってまいります。

     

     

     

     

  • 「裂のほとりⅧ -金沢にて-」開催いたします

     

     

    丹波布 江戸末~明治 19世紀

     

    いよいよ「裂のほとりⅧ -金沢にて-」の開催の運びとなりました。
    今展は昨年の秋に開催を予定しておりましたが、コロナ禍により延期となりました。トップの「お知らせInformation」と「展示会/Exhibition」に追加情報を記載いたしました。ご確認をよろしくお願いいたします。いろいろな古裂をお持ちいたします。皆様に愉しんでいただけましたら何より嬉しく思います。

     

    今展に出品予定の古裂について、また会場場所につきまして、多くのお問い合わせを頂き誠にありがとうございます。なお、お問い合わせ等は恐れ入りますが、なるべくお電話にて頂けましたら幸いです。メールの場合、ご返信をさせていただきますのが遅くなります。大変申し訳ございません。

     

    20日(土)初日のみ午前9:30より整理券を配布いたします。最初から御覧いただけます場合は、恐縮でございますが、整理券をお渡しさせていただきます。
    会場はお履き物をぬいでお上がりいただきますので、お足元を暖かくできるご用意があると良いように思います。

     

    何かございましたらお気軽にお電話にてお問い合わせ下さいませ。
    どうぞお気をつけてお越し下さい。御来場を心よりお待ち申し上げます。

     

     

     

  • 「展示会 /Exhibition」金沢展 更新いたしました

     

     

    裂のほとりⅧ -金沢にて- 出品
    茜地草花文様鬼手インド更紗 19世紀

    「展示会/Exhibition」の「裂のほとりⅧ -金沢にて-」のご案内を更新いたしました。
    会場写真、会場に関するご案内、開催に際してご留意いただきたい点の詳細などを掲載いたしました。大切なご案内です。よろしければ御覧下さいませ。

     

    会場となる雪竹庵の建物は、昭和初期に建てられた趣のある木造建築になり、古きよき大正時代の薫りのする空間です。こちらに味わい深い美しい古裂をお持ちいたします。皆様に安心してお過ごしいただけますように、感染症防止対策に十分に努めてまいります。秋の一日を金沢にて、どうぞぜひごゆっくり、ご予定をいただけましたら幸いです。
    皆様の御来場を心よりお待ち申し上げます。

     

     

     

  • 霜月 十一月

     

     

    木綿格子裂 明治時代
    裂のほとりⅧ 金沢にて 出品

     

    十一月になりました。
    朝晩が冷え込むようになり、今年もコートの季節がやってきました。
    昨日は日帰りで京都へ出張いたしました。天気予報では雨の予報がでていたのですが、早朝の京都駅のホームに降り立つと、東山のほうの空は薄明るく、そのままお天気は回復してくれました。穏やかな秋の陽ざしの中、建物内に籠っての仕事でしたが、時折窓から秋の空を眺めたり、近くを流れる川の水の音に耳を澄ませたりして、時間の合間に静かなことをそっと愉しみました。仕事を終えて外に出ると、すぐに金木犀の芳しい香りが。辺りを見回すと、これから通る道の先に、そう大きくない金木犀の木がよく花をつけて咲いていました。京都は今が時季なのか、たぶん今年見る最後の金木犀と思いながら、気持ちの中で花に挨拶をして先を急ぎました。相変わらず早く過ぎゆく時間の中で、いろいろなことを想い、様々な心模様を経てまた新たなひと月が始まります。暮れの師走まで、あとひと月です。

     

    今月はいよいよ「裂のほとりⅧ」金沢にて、開催いたします。
    皆様が古裂とのひとときを楽しみにしていて下さいますようにと思っております。
    ささやかな展示会ですが、どうぞぜひお運びいただけましたら幸いです。
    今月もどうぞよろしくお願いいたします。