2025.9

  • 長月 九月

     

     

    道端に咲く曼珠沙華

     

    九月も終わりになりました。

    猛暑の夏だった東京もようやく涼しさがやってきて、夕方になると吹く風からは、季節が確実に移行していることがわかります。もう蝉の聲は聞こえていないように思うのですが、どうでしょう。このあと残暑はまだぶり返すことがありますので、そういう時に、遠くから細く聞こえてくるのかもしれません。

     

    一昨日の日曜日に草々のある場所を歩いていると、名の知らない草花でしたが、摘みたくなるような可憐なものが、幾つも点在していました。藪蘭の一種なのか、一見小さな実のように見える白い蕾を鈴なりに付けているものや、野菊の類、背の伸びた赤詰草に、涼やかな緑の蔓の草。自然に咲く、こうした草花を選んで小さな花束にまとめたらさぞ良いだろうなどと思いながら、ずっと下を向きながら歩きました。草むらからはリーンリーンと虫の音が聞こえており、辺りから聞こえてくる季節ごとの音があるということ、流れゆく時間についても、ふと心に浮かんでまいりました。これから秋が深まりつつあり、金木犀も香るでしょう。身近に在る秋を感受しながら、一日一日を重ねてゆければと思います。

     

    十月はいよいよ展示会「裂のほとりⅫ -受け継がれてゆく古裂たち-展」を開催させていただきます。今回、魅力的な様々な古裂を出品いたします。愉しく熱の籠った展示会になるかと思います。よろしければ、どうぞぜひお運び下さいませ。皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

    まもなく十月です。

     

     

     

     

  • 『淡交 2025年増刊号』に取材いただきました

     

     

    『淡交 2025年増刊号
    東京・京都・北陸 茶の湯旅』

     

    この度の『淡交2025年増刊号 東京・京都・北陸 茶の湯旅』に取材いただきました。

    東京、京都、北陸の3地域にスポットを当て、茶趣を楽しむことのできる工芸、食、お宿のご紹介という今号です。よろしければ書店などで御覧いただけましたら幸いです。

     

     

     

     

  • -銀座百点 2025年9月号-

    *記事をDiaryに移しました。時折御覧いただけましたら幸いです。

     

     

    -銀座百点 2025年9月号-

     

     

    『銀座百点』2025年9月号

     

    1955年(昭和30年)に創刊されました『銀座百点』2025年9月号に、弊店の広告を掲載いただいております。こちらは毎月1日発行になり、銀座百点会会員店様の店頭にて無料で配布されております。銀座にお越しの折にもし機会がございましたら、お手に取っていただけましたら幸いです。(蓮の店頭でもお渡ししております。)

     

    毎号お洒落な表紙絵も魅力の『銀座百点』は、読み応えのある銀座の素敵な雑誌です。

    今月の表紙は秋の訪れを感じさせるコスモスです。そうそう、コスモスってこういう色、と暫し表紙を眺めていると、ふと幼い日の遠い記憶が甦りました。いつも一人遊びをしていた灰色のブロック塀の前に群れて咲く、この花々に顔を近づけていると、レースのような黄緑色の葉の迷路の中から、葉と同じ色をした黄緑色の大きな蟷螂が、じっとこちらを見上げていた。そんな記憶の断片です。表紙に咲く銀座のコスモスにも、そのうちに蟷螂がやって来るでしょうか。

     

     

    Ginza Hyakuten 2025 September Issue-

     

    We wanted to inform you that Ginza Haykuten magazine is currently running an ad about our shop in the September 2025 issue, Ginza Hyakuten was first published in 1955. This magazine is published on the 1st of each month and is distributed free of charge at the stores of the members of the Ginza Hyakutenkai. If you have a chance to come to Ginza, please feel free to take a look when you find one at one of the stores. (It is also available in our shop.)

     

    Ginza Hyakuten has always had a stylish cover for each issue, making it a symbolic Ginza magazine that is rich in contents. This month’s cover features cosmos flowers, which gives a sense of the arrival of autumn. Yes, this is the color of cosmos, I thought, and as I stared at the cover for a while, a distant memory from my childhood suddenly came back to me. I would put my face close to some cosmos flowers that were blooming in clusters in front of the gray cement wall where I used to play alone. At that moment, a large praying mantis, the same color as the leaves, was staring up at me from inside of the lacy maze of yellow-green leaves. These are fragments of my fond memories. Will some praying mantises be soon coming to the Ginza cosmos flowers blooming on this cover?

     

     

     

     

  • 「展示会 Exhibition」を更新いたしました

     

     

    紬 各種  江戸時代-明治時代 19世紀

     

    10月に店舗にて、「裂のほとりⅫ ー受け継がれてゆく古裂たちー」展を開催させていただきます。会場には味わい深い仕覆裂や表具裂、縞・格子裂など、魅力的な古裂をいろいろと出品いたします。秋の一日、どうぞご予定いただけましたら幸いです。

     

    「展示会 Exhibition」を更新いたしました。どうぞ御覧ください。