
江戸期の絹縫糸 18-19世紀
Sawing thread from the Edo period 18th-19th century, silk
新年明けましておめでとうございます。
また一年、新たな年がやってまいりました。
元旦の本日、皆様いかがお過ごしでしょうか。昨年中はお蔭様で無事に店の営業を続けることができましたこと、心より感謝申し上げます。開店から三十三年目となり、銀座での店舗営業は十三年目に入りました。古く味わいのある縞・格子裂、糸味の魅力的な江戸期の古裂などが本当に手に入りにくくなっておりますが、今年も心を注いで古い裂を探したいと思っております。 また、蓮では表具にお使いいただける古裂を、引き続き今後も探して力を入れてまいります。皆様に気にしていただける古裂をご案内させていただけますよう、勤しんでゆけましたら幸いです。
新年始めのトップを飾るのは、江戸期の美しい赤色の縫糸です。新年を迎える際に、久しぶりに資料の縫糸を仕舞ってある小函を開けた時、このたとうを開いてみました。こちらは江戸期の衣服を引き解いた際に採取したものです。この赤の色は茜で染められたものでしょうか。遊ぶ気持ちで取り溜めた江戸期の縫糸は、その色彩が本当に深く素敵で、見飽きないものです。江戸時代の店を構える糸屋さんで売られていたものか、または、江戸時代は振り売りといって行商が盛んでしたので、町中の振り売りの糸屋さんで求められた縫糸か、いろいろと想像を巡らせたりいたします。
江戸期に限らず、古い時代の縫糸全般について調べようとしたことがあり、国会図書館に通った時期がありましたが、いくつもの資料に行き当たることができませんでした。いずれまた奮起して、この美しい脇役である草木からの色を持つ江戸期の縫糸について調べることができればと思います。
本年も古裂を愉しみながら、美しい古色の世界を巡りたいと思います。
この一年も、何卒よろしくお願い申し上げます。