小湊鉄道のクリスマス 2025

 

この写真は11月の時のもの。

小湊鉄道のクリスマスのイルミネーションを、いつか観たいと思っていました。

でも、イルミネーションは夜にならないとと思い、観れることはないだろうと思っていました。 この日、私の好きな場所に出かけてゆくと、無人の駅舎に飾り付けが施されていました。 これだけでも、まあ、なんて良い飾り付けだろう、と思いました。

 

この駅で次の列車まで1時間と少し待ちます。

16時が過ぎて、15分が経った頃だったでしょうか。

大銀杏を見ていて振り返った時、そこにイルミネーションが点灯していました。

 

なんて可愛い、飛び上がるほどの可愛さでした。

観れると思っていなかった小湊鉄道のイルミネーション。

この静かな空気にふさわしい、間すら感じる素敵さで、

私の中の一番のクリスマスイルミネーションです。

 

このホームに古くて小さな小屋をどこかから移してきて、波打つガラスの木枠の窓から、ずっとこの景色を眺めていたいと思いました。

 

小さくて暖かい小屋の中には、数冊の本と、解きものの裂と。

丸めたバターと、パリパリの皮のフランスパンと。

しゅぽんとスパークリングなんぞを開けて、フレンチドレッシングのサラダをよく混ぜる。

このイルミネーションを観ながら想像したこと。

 

皆さまメリークリスマス。

Wishing you very happy holidays.

 

 

* * *

 

これは先日Instagramに投稿したものです。

小湊鉄道へは、今年梅雨の季節の6月と7月にも行くことができました。

秋にみごとに紅葉するこの駅の大銀杏。素晴らしく黄色に染まったこの大きな木に会いに行くのが目的なのですが、今年はこの銀杏の緑の季節を見てみたく思ったのでした。6月でも大変な夏日でしたが、無人の駅の、大銀杏の緑の大きな木陰と、辺りを吹き渡る風に只ずっと吹かれているだけの静かな時間は、自分の心をずいぶんと調律してくれたようです。

秋とは異なり、これから夏越の祓という季節では、夕方の陽も長くまだ明るく、再び小湊鉄道に揺られて五井駅へと戻りました。この日車窓から見た夕焼けは、すでに夏の夕暮れのような鮮やかな空の色でした。

 

小湊鉄道のクリスマス。上総久保駅のイルミネーションの、なんと素敵だったことでしょう。本当に飛び上がるほどの可愛いらしさと、辺りの空気の静けさと。等しく静かなこのイルミネーションがずっと終車の頃まで瞬いているのかと思うと、小湊鉄道に幸あれと、心にそっとその言葉を浮かべるのでした。

 

今年もまもなく暮れゆきます。

来る年も、穏やかで平和な一年となりますように。

皆様どうぞよいお年をお迎えください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

16時過ぎです。

 

 

綿毛のたんぽぽが。

 

 

あの大銀杏のある所が駅です。

 

 

 

 

 

 

夕闇迫る頃。

 

 

 

 

 

 

また来年。

 

2025.12.31

古裂古美術 蓮
田部浩子