2018.6

  • 青花の会骨董祭2018 無事終了いたしました

     

    染織資料 渡り裂断片 19世紀

     
    6月8日から3日間開催されました「青花の会骨董祭2018」が無事終了し、早いもので1週間が経とうとしております。御来場いただいたお客様には御覧いただく裂について、自分がわかる範囲で少しでもお役に立つご説明をさせていただければと思っておりましたが、いろいろと行き届かないことが多く、お待たせもしてしまい申し訳ございませんでした。お越しになれませんでしたお客様も、ご親切にご連絡を頂いたり、インスタグラムを御覧いただけたりと、心より御礼申し上げます。お世話になりまして、ありがとうございました。
     
    また、会期中に仕覆裂についてのお問い合わせをお電話とメールにて多く頂き、今後裂を探すうえでとても勉強させていただきました。会期当日だったこともありご連絡頂いたお客様方にはご対応のお時間をお待ち頂いてしまい、大変失礼いたしました。お問い合わせ頂き感謝申し上げます。
     
    いろいろなご縁を頂き、学びの多い3日間でしたが、中でも印象的でしたのは“古裂”というものを初めて買われたとおっしゃるお客様が数人いらして下さったことでした。ものとの出逢い、そのだいじな最初の入口で、ほんの少しでもその裂の見どころを自分なりにお伝えできたことはうれしいことでした。自分が古いものの世界に入り、最初に買い求めた古裂はどのようなものだったかと、その夜遠い記憶の糸を手繰りました。
     
    この度は主催・出展者の皆様方には大変お世話になりまして心より感謝申し上げます。これからもひとつひとつ精進してまいりたいと思っております。
    ありがとうございました。
     
     
     
     

  • 水無月 六月

     
     

    青花の会骨董祭2018出品 赤地十字文旗


     
    六月になりました。
    「青花の会骨董祭2018」がいよいよ近づいてまいりました。
    初出展させていただきますこと、様々に緊張いたしております。
    でも、とても楽しみに裂の準備をしております。
     
    今年は蓮の店を出発させてから25周年となる年です。
    以前京橋で店をしておりました時には「日本橋・京橋骨董まつり」に参加させていただいたのですが、その際は蓮の店に於いての参加でしたので、店から離れての出展、展示会は、昨秋京橋の草友舎さんと大分の花元さんと開催させていただきました三人展「艸ノ会」が、まるではじめてのことでした。その意味では今回の「青花の会骨董祭2018」は2回目ではありますが、大きな骨董祭の現地会場で出展させていただくことは、25年中まったく初めてのことになります。
     
    時折りお客様や業者さんに、「どうしてこれまで催事に出なかったのですか?」と訊かれることがあるのですが、どうしてでしょう。たぶん、人がたくさん集まるところに、自分が出展する勇気も自信もなかったことと、自分が自分のちいさな店から離れて古裂を多くの方に御覧いただくということが、私にとりましてはイメージできなかったからかもしれません。素敵なギャラリーやそのような場所は、数多くあるというのに。
    ですので「艸ノ会」出展は、小舟の櫂をはじめて手に持ったような、小舟に乗り、櫂を漕いで、一度広い湖か海に出てみるような、そんな気持ちも想いも心にありました。(おおげさではなく、ほんとうにそんな気持ちもありました。)結果はいままでお会いすることのなかった古裂をお好きな皆様にお会いすることができ、また、長年蓮を支えて下さる裂に情熱を注ぐお客様方も楽しみにいらして下さったりと、心から感謝のひとときをすごさせていただきました。
     
    先程、勇気も自信もなかったことと記しましたが、自信はいくら年数を経ても、やっぱり生まれてきてはくれません。(つくづく年数は積むことができなく、経てゆくものだなと思います。)けれど、自分が好きな世界を続けてゆきたいことの中に、展示会、展覧会はおこなってゆければという願い、想いは確かに生まれたので、一層の努力の中、裂のほとりにこれからも居続けていられれば自分はそれでいいと感じております。さいごまでお読み下さり、ありがとうございます。
    水無月六月。今月は青花の会骨董祭2018があります。掌にのるほどの、ちいさな美しい古裂より出品させていただきます。御覧いただけましたら幸いです。
     
    今月もどうぞよろしくお願いいたします。