2022.1

  • 姫水木とネオン

     

     

    姫水木。

     

    蓮の店は四坪とささやかな空間ですが、古いビルの角部屋で、大きな窓がL字形に3つあるので、自然光の入る明るい店内です。夕暮れになると、辺りのバーの小さな看板にネオンが灯り、その色がくもりガラスに映って窓がカラフルになります。夜の帳が下りた銀座の路地裏は、昭和の雰囲気がまだよく残っています。目にふれるくもりガラス越しのネオンの明かりは、電光掲示板とは異なるひと昔前の心地がして、どこかのバーから音楽が聴こえだすと、今日も暮れゆくといった思いになります。

     

    この3つの窓は、開けすぎると店内の裂が飛ぶほどの風の通り道をつくります。今の状況では換気に気を配りますので、御来店には窓を調節して開けますが、換気はよいもののその分ずいぶんと寒くなるので、ご予約頂いたお客様にはその旨をお伝えし、暖かくしてお越しいただいております。現在急速な感染が拡大しており、今後の状況が気がかりです。どうぞ皆様御自愛下さいませ。

     

    枝ぶりの大きな姫水木を求めました。蕾が固くても、黄浅緑の小さな花がこぼれるように咲いてくれます。この写真を撮った先日からは蕾がふくらみ、今はもう枝々に花が咲こうとしています。こうした寒さの時季に咲く花の風情には、少しの緊張感が感じられるような気がして良いものです。
    年明け一月から慌ただしく過ごしてしまい、商品紹介とホームページの更新が暫くおるすになってしまいました。今後とも御覧いただけましたら幸いです。
    まもなく二月がやってまいります。

     

     

     

    窓に灯るネオン。

     

     

    梅のほころぶ時季に足を運ぶ山種美術館。

     

     

     

     

  • 雪の日の山種美術館

     

     

    雪の日の 山種美術館

     

    雪の日の山種美術館へ。
    久しぶりに観ておきたいと思った作品の数々。

     

    帰りに一階のCafe 椿で、期間限定の和菓子「ことほぎ」を頂いてひと息つく。
    可愛い日の丸扇の形をしたお菓子がお正月らしくて微笑ましかったです。

     

    開館55周年記念 特別展
    奥村土牛
    -山﨑種二が愛した日本画の巨匠 第2弾-
    2021年11月13日(土)~2022年1月23日(日)まで

     

     

     

     

  • 雪輪

     

     

    雪輪

     

    寒い夜のみぞれ汁。
    今晩は夜半から流星群が見れるそうです。

     

     

     

     

     

  • 明けましておめでとうございます

     

    麻地絞り裂 紅花染め 19世紀

     

    新年明けましておめでとうございます。
    本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

     

    新たな一年が始まりました。明るいお年となりますよう、穏やかな一年となりますようにと、今年も切に願います。
    東京はお正月らしい冬晴れのお天気で、空が真っ青です。窓を開けると、冷たい空気がさっと室内に入ってきます。こうした日は海に行って浜辺を歩いたらさぞ気持ちがいいだろうと思います。波音を聞きに。

     

    毎年お正月の元旦は、裂を解かない、鋏を持たない。元旦に糸を切るのは、お正月にお迎えした福の神様との御縁も切ってしまうからと、縁起をかついでそうしています。とはいえ裂に触れない日は365日中一日もありませんので、やっぱり気がつけば古裂を広げては畳み、あれこれと思いを巡らせます。今年も心浮き立つような、はっとするような、時代を経て遺されてきた素敵なひとひらと色の現われに出逢えますよう、裂を追いかけたいと思います。
    今日はお正月らしく、お餅を焼いて、午後には甘酒をこしらえて、裂のアイロンがけはしてよくて。昨年は本の類い、活字を読む時間が少なかったので、昨年からとても本を読みたい心境でいます。読書したいものがシュッと瞬く間に読み通せたらよいのですが、一日の時間が24時間しかないこと、その配分、あっという間です。今年も体調に気をつけて頑張ります。

     

    暖房の音しか聞こえない静かな室内は、時折り鳥の聲も聞こえてきます。
    風が吹くと、窓の外の木々の小枝が揺れるのが見える。
    一年の始まりの日。