
黄地牡丹に唐子文様錦裂
中国 18世紀と思える
十一月になりました。
いよいよ展示会「裂のほとりⅪ -表具裂展2-」をまもなく開催させていただきます。
展示会準備のため、店舗をひと月と長くお休みをさせていただき、ご不便をおかけいたしまして大変申し訳ございません。展示会に関しましていろいろとお問い合わせを頂き、誠にありがとうございました。ご予約制ではありませんのと、小さな裂も並べますので、ぜひお気軽にお運び下さいませ。なお、展示会についてのご連絡事項など詳細は、「展示会Exhibition」ページをご確認いただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
このひと月の間、とにかく裂にまみれており、現在も裂を整える作業を続けております。こういう裂もお使いいただけるだろうか、この質感でもお選びいただける裂だろうかと、独り言を言っています。裂の感触、色彩の調子、ルーペの世界… 裂との対話というとオーバーなのかもしれませんが、やっぱり裂を見続けるしかありません。また、古い裂は大きさのあるものが出にくくあり、サイズが足りないことも多いかと思います。しかし裂は本当に無くなってゆきます。何かにお使いになる時に、お手元にある裂の中から多少選ぶこともできますように、琴線に触れる裂を少しづつ集められておくこと、ご自身の参考資料をお持ちになってゆくことは、骨董の中でも裂の分野ではほんとうにだいじになってまいります。古い裂の趣や味わいを少しでもお伝えさせていただけますよう、小さくても魅力のある裂を取り扱ってゆければと思っております。
展示会まであと少しです。どうぞ皆様とお目にかかれますように。
今月もどうぞよろしくお願いいたします。