
利休間道風の紬ほか
江戸末~明治・大正 19-20世紀初
Instagramに商品をご紹介させていただきました。どうぞご覧下さいませ。
店の花に、黒文字を求めました。
黒文字は枝を手折ると、とても芳しい香りがしてきます。その香りでふと、黒文字にはどんな裂が似合うだろうと思い、合わせてみた裂がこちらです。
その名からも、お茶のことが思い浮かばれました。こちらの裂は利休間道を思わせる、ごく細かな千鳥格子の紬の裂です。明治末〜大正頃と思います。この裂は仕覆の裏裂次第で表情がいろいろに変わり、品良く上質でとても愉しめます。風合いのよい焦茶色の無地紬は江戸末頃と思われます。手紡ぎ糸の、紅花染めの淡い桃色の無地木綿は、江戸末〜明治初頃の裂で、その色彩がほかの二点の裂に似合います。浅葱色の木綿の色糸は、あえて僅かに残しています。時代の縫糸についてのご説明を、お客様にお伝えさせていただく時があるからです。
画像は私が思う、二月をイメージしたような裂地の組み合わせとなりました。黒文字の枝先の芽がほの明るんでいるのが、早春を呼ぶようでよいのです。もしも弊店にすごく小さなショウウィンドウがあるとしたら、今はこんな感じの店先にしたいと思います。冬の終わり、豆撒きの節分を待つようなイメージです。
ご興味ございましたら、裂のコンディションや価格の詳細はどうぞお問い合わせ下さいませ。
店頭の裂ですので、営業時間(通常12:00~18:00)にお電話にてもお気軽にお尋ね下さい。
【商品】
千鳥格子の紬裂 明治〜大正
約36、5cm×70、5cm
約36、5cm×71、0cm
焦茶色の無地紬裂 江戸末
約23、0cm×69、5cm
紅花染め木綿裂 江戸末
画像のもの 約15、5×110、0cm 御売約となりました *Sold
*画像の紅花染め木綿裂はほかにも若干枚数ございます。