
会場風景

会場近く 大手堀の紅葉

夜、水面に赤々と映る。

黒門で拾い集めた落葉。
「裂のほとりⅧ -金沢にて-」
早いもので、開催から一週間が経ちました。
この一週間、会期終了後の裂の作業を続けながら、会場にお越し下さいました皆様がほんとうに楽しそうに古裂とふれあっていらしたことを何度も思い返しております。素敵なひとときを過ごさせていただきましたこと、とても心に刻まれております。
趣ある会場での開催をお声掛け下さり、実現させて下さいました竹工芸家の本江和美さんともどもに、あらためて皆様にご挨拶をさせていただきます。ありがとうございました。
写真は会場近くの大手堀の紅葉です。夜にはライトが灯されて、その姿が水面に赤々と映しだされておりました。滞在中毎晩この道を通りましたが、静寂の中、肉眼で見るこの景色はぞっとするほど美しく、幽玄という言葉が立ちのぼる思いでした。美しすぎて見ているうちにこわくなってくるという感覚を数年ぶりに体感いたしました。
落ち葉は黒門のところで拾い集めたものです。雪竹庵で本江さんが丁寧に点てて下さったお茶を頂きながら、この彩りを並べて秋の午後を愉しみました。
金沢にて過ごした数日間を今も思い、その時間を辿っております。
間もなく師走がやってまいります。