2024.8

  • 臨時休業のお知らせ

     

     

    江戸期の紫地綸子裂にアナベルの押し花を。

     

     

    台風の天候を考慮致しまして、30日、31日は臨時休業させていただくこととなりました。
    ご予定頂いておりましたら、大変申し訳ございません。古裂を整える作業に勤しみます。
    どうぞよろしくお願い申し上げます。

    皆様も台風の影響にどうぞお気をつけ下さい。

     

     

    * * *

     

     

    写真は梅雨の頃に押し花にした紫陽花のアナベルです。
    江戸期の紫綸子の裂に置いてみました。
    同じく江戸期の浅葱地の無地紬のものは、押し花にする前のものです。
    春のからすのえんどうなど、押し花いろいろあります。

     

     

     

     

     

     

     

    江戸期浅葱地紬裂に。
    こちらは押し花にする前のものです。

     

     

     

     

     

     

  • 葉月 八月

     

    紅絽地瓢箪文様刺繍裂 部分
    江戸後期 19世紀

     

    八月になりました。
    ついこの前が六月三十日の夏越の祓で、一年の半分がもう過ぎたと思っていたところ、七月も瞬く間に過ぎてしまいました。すでに今年後半になる八月は、夏休みにお盆に打ち上げ花火、蝉の聲と冷たい西瓜に打ち水と、日本の夏もこのひと月に極まります。皆様は迎え火、送り火をされるでしょうか。私は今もしており、お茄子ときゅうりの牛馬を作ります。牛馬の足は、迎え火に使う苧殻です。

     

    子供の頃はお盆が終わると、この牛馬を近くの川へ流しに行ったものですが、今の時代はそうしたことは出来なくなりました。七夕の笹も、川へ流しに行きました。七夕の笹も、お茄子ときゅうりの牛馬も、この川を流れてやがて海に行くのだと祖母に教えられました。急な流れではない川ですから、七夕の笹はとてもゆっくりと、途中で川辺に引っ掛かりながら、そのうちに流れに押されて、川が曲がったその先まで行くと、とうとう見えなくなりました。あの笹がこの川から広い海に行く…。子供なので想像を膨らませて、綺麗な七夕飾りを付けたままの笹が、昼も夜も、ずっと海まで流れて旅することを思い浮かべて、もう何も見えなくなった川の曲がったところを暫くじっと見つめたものでした。

     

    牛馬は、そのまま流してはいけないと祖母が言うので、きれいな半紙にくるみました。小さなお茄子ときゅうりに苧殻の足をさした牛馬のこと、最初は川面に浮かんだり沈んだりして見えていても、まもなくどこに行ったのかわからなくなります。仏様の乗り物だという牛馬を川に流し終えると、祖母は決まって「また来年」と川に向かって呟いて、橋の上から手を合わせていた。そんな記憶のモザイクがコトコトと寄せ集まり、普段は忘れているような思い出が立ちのぼってくる、そんな暑い夏のお盆です。京都・五山の送り火の日は、今年も人出が多いでしょうか。どうか雨に降られませんようにと思います。

     

    まだこの猛暑は続きますが、足元では秋の気配もしています。夜には道端からリリリと虫の音が聞こえてきます。暦では立秋が過ぎ、夏の終わりを告げました。陽の暮れるのが少しばかり早くなったような気がしています。こちらは引き続き、古裂のいろいろを進めてまいります。

     

    とくべつ暑いこの夏です。どうぞ皆様くれぐれも御自愛下さいませ。
    今月もどうぞよろしくお願いいたします。

     

     

    *画像の古裂は御購入頂きましたお客様のご了承をいただき掲載させていただいております。

     

     

     

     

  • -11月展示会「裂のほとりⅪ」のお知らせ-

     

     

    舞楽装束 赤地紗窠文繡前掛 部分
    江戸後期 19世紀

     
     

    11月展示会「裂のほとりⅪ」
    出品予定

     

    11月に店舗にて、展示会「裂のほとりⅪ」を開催させていただく予定です。
    日程は、11月8日(金)、9日(土)、10日(日)を予定しております。(日程変更の場合もございます)
    内容は今後お知らせいたします。

    どうぞよろしくお願い申し上げます。

     

    In November, we plan to hold on exhibition called “Kire no Hotori Ⅺ”at our shop. The dates are currently scheduled from Friday, November 8th to Sunday, November 10th. We will inform you of the details at a later date. Please stay tuned.

     

     

     

     

  • 商品紹介 Instagramにアップいたしました  四つ花菱文様唐織

     

    四つ花菱文様唐織 江戸時代 19世紀

     

    能装束の四つ花菱文様唐織のご紹介です。
    こちらのサイズは、幅約57,0cm, 長さ約56,0~57,3 cmとほぼ正方形の形状で、裏に無地木綿が袷に縫われています。敷物として作製されたものか、能の古い面などを包んでいたものか、裂の大きさがほど良く、包み裂としても、茶箱の仕覆裂としても雰囲気のよい裂です。お道具との取り合わせに、表具裂にもいかがでしょう。

     

    こちら商品紹介とInstagramにアップいたしました。
    どうぞ御覧下さいませ。
    価格はお問い合わせ下さい。

     

    こちら御売約となりました *Sold
    ありがとうございました。

     

     

     

     

  • 商品紹介 Instagramにアップいたしました 紅絽地瓢箪文様刺繡裂

     

    紅絽地瓢箪文様刺繍裂
    江戸後期 19世紀

     

    夏の夕涼みを思い浮かべて、瓢箪文様の刺繍裂のご紹介です。
    紅絽地瓢箪文様刺繍裂です。
    こちらは大きさもあり、額装にしていただくと季節の古裂として愉しめます。

     

    商品紹介とInstagramにアップいたしました。
    どうぞ御覧下さいませ。
    価格はお問い合わせ下さい。

     

    こちら御売約となりました *Sold
    ありがとうございました。