
縞帖 江戸時代
10月になりました。
残暑と言いたいほどにまだ暑さが続いておりますが、東京では彼岸花も咲き終わり、もうすぐ金木犀が香ってくる頃と思います。金木犀の花の香りには、何か郷愁を呼び起こすものがあって、あの香りは自然が用意した想い出の扉なような気もします。ふと道を曲がって、どこかからか運ばれてきたあの香りに出会うとき、それがわずかな間でも、此処ではない時間の中へ、記憶も気持ちも持っていかれます。
この時季が来ると電車に乗って、金木犀のお酒を呑みに出かけるたくなる。人の波が引いた、秋の海を見に行きたくなる。散らかった部屋を見渡しながら、そのうち、そのうち、と口をもごもごさせて、目の前のなかなか進まない片付けごとに、目をしばたたかせるのが常ですが。
早くも10月となり、いよいよ今月は特別企画展 裂のほとりⅥ 「-縞・格子・絣 展-」を開催いたします。現在出品させていただく古裂を整える作業にいそしんでおります。展示会準備のため10月はお店の営業が叶わず、普段でも出張や仕入れ等で不在がちのところ、誠に申し訳ございません。お問い合わせはどうぞお気軽にお電話下さいませ。
熱を込めて特集の今展、魅力のある縞・格子・絣の古裂を、ぜひご覧いただけましたら幸いです。皆様のご来場を、心よりお待ち申し上げます。