2026.1

  • -銀座百点 2026年2月号-
    -About the February issue of Ginza Hyakuten 2026-

     

     

    『銀座百点』2026年2月号

     

    -銀座百点 2026年2月号-

     

    『銀座百点』2026年2月号に弊店の広告を掲載いただいております。こちらは毎月1日発行になり、銀座百点会会員店様の店頭にて無料で配布されております。銀座にお越しの折にもし機会がございましたら、お手に取っていただけましたら幸いです。蓮の店頭でもお渡ししております。

     

    毎号楽しみな表紙の今回は、いろいろな形といろいろなお味の素敵なチョコレートたち。2月は節分と立春ばかりを思い浮かべていましたが、バレンタインデーもありました。銀座のデパ地下のチョコレート屋さんでは、お目当てのチョコレートを買い求めるお客様の列が、日ごとに増えてゆくのです。あまり混み合わないうちに、私も亡き父に贈るバレンタインデーのチョコレートを買わなくては。銀座の街が大好きで、チョコレートも大好きだった、茶目っ気のある父でした。

     

    *写真は江戸末~明治初の茜染と思われる無地木綿です。昨年12月号と取り合わせたものよりも濃赤色です。

     

     

    -About the February issue of Ginza Hyakuten 2026-

     

    Ginza Hyakuten magazine is currently running an ad about our shop in February 2026 issue. This magazine is published on the 1st of each month and is distributed free of charge at the stores of the members of the Ginza Hyakutenkai. If you have a chance to come to Ginza, please feel free to take a look when you find one at one of the stores.

     

    The cover of the magazine that we look forward to every issue, February one has a picture of chocolates for Valentine’s Day that are in various shapes and flavors. When I think of February, I usually think of Setsubun and Risshun, but there’s also Valentine’s Day. At the chocolate shop in the basement of a department store in Ginza, the line for the chocolate grows longer every day. I also need to buy some chocolate for Valentine’s Day for my late father before it gets too crowded. My father was a charming character who loved the town of Ginza and chocolate.

     

     

     

     

  • 睦月 一月

     

    ムスカリと江戸期の麻布

     

    一月最後の日となりました。

    今年は鏡開きが過ぎてから、氏神様の神社へ新年のお参りに行きました。今年一年の息災を祈祷していただくと、新年を迎えた気持ちも一段落し、通常の時間の流れの中に戻ります。お参りの帰りにこの一年のことを思いながら、日向のゆるい上り坂を歩きました。神社から頂いた破魔矢の鈴が、歩くたびによい音を鳴らしており、鈴の音というものの良さに耳を澄ませて、その坂道を暫く歩きました。寒い日でしたが風はなく、冬晴れの一日でした。

     

    七草も過ぎた頃、お客様から新年のご挨拶のメールやお便りを頂戴いたしました。弊店は誠に勝手ながら、昨年をもちましてお年賀状を控えさせていただきましたが、頂いたご挨拶が大変嬉しく、時間がかかっておりますがお返事をお送りさせていただいております。

    あるお客様が、「今年も蓮さんのお部屋(お店)にお伺いしたい…」と記して下さったことを拝読して、思わずにっこりしてしまいました。その理由は、私は昔からその日の朝店のドアを開ける時、時間に関わらずいつも「ただいま。」と言って店に入るのです。いつの頃からかは忘れましたが、気が付いたら「ただいま。」と言っていました。

    「蓮さんのお部屋」と記して下さった遠方のお客様の仰るとおり、お店であるものの蓮の部屋に違いはなく、これからも誰もいない店のドアを開けて、何かに対して「ただいま。」と言って店に入り、ささやかな空間で古い裂たちの味わいをご紹介させていただければと思っております。本年もどうぞ皆様、蓮の部屋にお越し下さいませ。私も今年も心惹かれる古裂と出逢えますように願っております。

     

    二月も目前で、節分も立春も近づいてまいりました。
    写真は柊の枝と一緒に求めたムスカリです。お花屋さんの器に幾つも球根ごと水に浸っているのをひとつ選ばせてもらいました。江戸期の経緯手績み糸の白い麻布の上に置くと似合いそうに思いました。雪の間からのぞいたムスカリをイメージして。

    昨夜の東京は粉雪が舞い、帰り道を急ぎましたが積もることはありませんでした。寒い日がこれからまだ続きます。春を待ちながらこの季節を、日本の四季を普段の暮らしの中で愉しむことができれば幸せに思います。どうぞ皆様も御身体にお気をつけて御自愛下さいませ。

    まもなく二月です。

     

     

  • 明けましておめでとうございます 2026

     

    江戸期の絹縫糸 18-19世紀
    Sawing thread from the Edo period 18th-19th century, silk

     

    新年明けましておめでとうございます。

    また一年、新たな年がやってまいりました。

     

    元旦の本日、皆様いかがお過ごしでしょうか。昨年中はお蔭様で無事に店の営業を続けることができましたこと、心より感謝申し上げます。開店から三十三年目となり、銀座での店舗営業は十三年目に入りました。古く味わいのある縞・格子裂、糸味の魅力的な江戸期の古裂などが本当に手に入りにくくなっておりますが、今年も心を注いで古い裂を探したいと思っております。 また、蓮では表具にお使いいただける古裂を、引き続き今後も探して力を入れてまいります。皆様に気にしていただける古裂をご案内させていただけますよう、勤しんでゆけましたら幸いです。

     

    新年始めのトップを飾るのは、江戸期の美しい赤色の縫糸です。新年を迎える際に、久しぶりに資料の縫糸を仕舞ってある小函を開けた時、このたとうを開いてみました。こちらは江戸期の衣服を引き解いた際に採取したものです。この赤の色は茜で染められたものでしょうか。遊ぶ気持ちで取り溜めた江戸期の縫糸は、その色彩が本当に深く素敵で、見飽きないものです。江戸時代の店を構える糸屋さんで売られていたものか、または、江戸時代は振り売りといって行商が盛んでしたので、町中の振り売りの糸屋さんで求められた縫糸か、いろいろと想像を巡らせたりいたします。

    江戸期に限らず、古い時代の縫糸全般について調べようとしたことがあり、国会図書館に通った時期がありましたが、いくつもの資料に行き当たることができませんでした。いずれまた奮起して、この美しい脇役である草木からの色を持つ江戸期の縫糸について調べることができればと思います。

     

    本年も古裂を愉しみながら、美しい古色の世界を巡りたいと思います。

    この一年も、何卒よろしくお願い申し上げます。